一か月半ぶりに訪れた自然教育園では落葉樹がすっかり葉を落とし、明るい光がより入りやすくなっているような気がしました。葉を落とした木々の枝振りがはっきりわかり、それぞれの個性が際立ちます。今回は低木にあまり変化が見られなかったので、空にくっきり浮かんだ、日ごろ見ることができない枝ぶりに視線がいきました。葉が生い茂っていた時期とはまったく様相が異なるのですが、あまりにも高い樹木ばかりなので、観察には双眼鏡が必要です。
この時期元気なのは、やはり、昨年からの実、マンリョウ、センリョウ、ヤブコウジ、キチジョウソウでした。見上げればイイギリにも赤く色づいた実が見えます。
自分の視線の高さの木々はまだまだ冬の深い眠りについていて、新芽も認められないようなものもたくさんありました。ただ、アオキのように春をすぐそこに感じて、新芽が膨らんでいるようなものもあり、ちょっとフライングをしてしまったアセビの花にも出会いました。
昨年の2月に毎月1回自然教育園で自然観察をしようと思い立ってから12回通い続け、1年が経ちました。月1回通うだけでは、花期を逃してしまったものもあり、もっと小まめに来なければ、見落としてしまうものもあると感じています。それでも、四季折々の植物や空気の変化を感じたことは、エアコンの中で花を生けるのとは違う自然の営みを知ることとなり、また様々なことを考えるきっかけにもなりました。
今後は、「自然」と「花を生ける」ことをつなげられるような体験をしたいと思っております。都会の中ではできなくなった、植物を手折り、それを生ける。太古の昔から、人間がしてきたであろう営みに戻ってみたい。そんな気持ちでおります。
フライングしたアセビ
ヒメガマの実
コメント