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自然教育園⑪(12月)

 今年最後の植物観察。花は少なくヤツデの花が出迎えてくれました。実物では、マンリョウ、お正月を待っているセンリョウ、サルトリイバラたちが、今を盛りとばかりに実を付けていました。ムサシアブミは実が毒々しいほど鮮やかな赤になり印象的でしたが、やはり有毒なのだそうです。赤い実だけではなく、メハジキ、メヤブマオ、モミジガサ、アシ、それぞれの植物がそれぞれのスタイルで次の春のために実をつけています。


 今回は雨上がりに行ったせいか、地面に一面に敷かれているしっとりした落ち葉と青空に広がる紅葉、黄葉に心を奪われました。

自然教育園の樹木は背が高いものが多く、観察するには双眼鏡が必要です。ですから、日ごろは樹木には注意がいきません(反省点です)。けれども、落ち葉となって地面に出現すると、この頭上には、そういう樹木が存在していたのかと改めて感慨深く上を見上げます。園内には、イロハモミジも多く、紅葉するこの季節に自己主張してくれます。桜が花の美しい時に存在をアピールするのと同じように思いました。もっとも、そう思うのは人間だけで、自然界は、ただただ普通にまわっているだけです。


 今回気付いたことは、人が歩くために整備された遊歩道を外れ、植物が生息しているエリアに足を踏み入れると、驚くほど土が柔らかいことです。落ち葉が土に還り様々な反応が起きると、こんなにも土は柔らかくなるのですね。このような土が植物の生育を支えているのだとしみじみ思い、大いなる自然の力を感じずにはいられませんでした。













ヤツデ



ムサシアブミ(実)



メハジキ(実)



ヨシ

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