白金の自然教育園を一か月ぶりに訪れてみると、確実に季節は巡っていました。先月には存在すら気が付かなかったバイモ(貝母)が、30㎝~40㎝もの丈になり、群れをなして沢山の花を咲かせていました。バイモの別名はアミガサユリ。下向きに咲く花の内側に網目模様があるのが、その名の由来です。そっと、内側を覗いてみると繊細な網目が並び、外側の単調な姿との落差も相まって、愛おしく感じられます。日当たりの良いところにも日陰にも咲いており、思いの外たくましい植物のようです。
その他にも、ムサシアブミの芽がニョキニョキと出ていたり、コブシの花が空に舞っていたり、カタクリやアズマイチゲ、アマナが小さいながらも可憐に咲いていたりと、春を実感することができました。
また、今回は椿の花に目を奪われました。自然教育園には何本ものヤブツバキがあり、いずれも5m~6mもある大木ばかりです。椿の木に出逢うたびに立ち止まり、こぼれんばかりに咲く気高い花を見上げました。先日、ヤブツバキを生けましたが、改めて、自然の中に咲く椿を見て、あるがままの自然を生けるのは難しいと思いました。来年、椿を生ける時には、掛け花で生けてみたいと思います。
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