佐賀県の有田に行ってきました。有田焼の有田です。
お花を生けるにあったって、花と器の調和はとても大事だと思っています。同じ花材でも、器によって、まったく別の作品になるように思います。ですから、陶磁器にはとても興味があり、唐津、高取、萩、信楽、越前、益子などの窯元にも足を運びました。今回は日本の磁器発祥の地、有田です。山村御流では、あまり、絵付けの花器は使いません。それは、たぶん、器だけで美が完成してしまうからだと思います。それでも、その絵付けの技術には心奪われるものがありました。
有田は中国の明末清初の動乱に乗じて、1650年に磁器の海外輸出が始まり、17世紀後半には中国の代役として、アジアとヨーロッパの磁器市場を席捲した歴史を持ちます。九州陶磁文化館では、往時のコレクションが展示されており、息を吞むほどきらびやかで美しかったです。
有田から上有田への道を粉雪舞う中歩きましたが、当時を彷彿させるものがあり、にぎやかであった頃はどんなであったろうと想像を巡らせるにふさわしい町並みでした。
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